ホテルを出てすぐ,通りを歩いていた老婦人に満面の笑顔でハグしてみたら,国際フリーハグ協会のご婦人でした。
アメリカでは比較的歴史の古いフリーハグ Free Hugs,その会員バッジを胸につけておられました。ご婦人はにっこり微笑んで,入会手続き書類を僕に渡しました。
必要事項を記入すると,彼女は会員証とともに国際フリーハグ協会のバッジをくれました。
翌朝,妙齢の女性と目があったので,バッジの趣旨を説明しつつ,ハグしてもよろしいでしょうかと丁寧に尋ねてみると,彼女もにっこり。
人目も気にせずハグしてみたら,突然大声を出された上に$100請求されました。
「だってさっき,にっこり笑ってOKしてくれたじゃない」
「無料とは言ってないわよ」
「そんなの詐欺だよ」
「痴漢で訴えるわよ」
泣く泣く彼女にお金を渡しました。
そして翌朝,ホテルの前で再びあの老婦人に出会ったのです。僕は昨日の顛末を説明し,そういう詐欺まがいが横行しては国際フリーハグ協会の行く末にも影響するのでは無いかという危惧を伝えました。彼女は,
「大丈夫よ,だってその娘は私の孫だもの」
そう言って,入会手続き書類の紙束を小脇に抱えたまま,足早に去っていきました。
